以前の日本のモバイル通信サービスは、日本独自の規格にのみ対応した端末を
使うなど、世界の潮流から取り残され「ガラパゴス化」していました。
しかしスマホの登場によって日本のモバイル通信サービスにも「国際化」の波が
押し寄せ、最近では日本国内でも海外でも使える「ボーダレス」なサービスもあります。
そんなボーダレスなサービスの代表格と言って良いのが、
通信量無制限のポケットWiFiである「どんなときもWiFi」です。
特別な手続きや設定変更が不要で、日本国内で使っている端末を
そのまま持って行くだけで海外でも通信できてしまいます。
実はそんな「ボーダレスWiFi」は、どんなときもWiFi以外にもいくつかあります。
そこで、ボーダレスWiFiをいくつか紹介するとともに、料金や対応国数、通信制限、
端末など色々な面でどんなときもWiFiと比較してみましょう。
どんなときもWiFi以外のボーダレスWiFi
海外で使えるポケットWiFiサービスは数多くありますが、日本国内でも海外でも
手続きや設定変更不要で端末がそのままで使えるものはそんなに多くありません。
さらに、利用期間が限られておらず、
月額料金を払って2年でも3年でも使い続けられるものとなると数が限られています。
あまり数が多くないボーダレスWiFiですが、今回は
・スカイベリー
・よくばりWiFi
・ワイモバイル
の3つのサービスに絞って、どんなときもWiFiと比較していきます。
スカイベリーは国内でも使える海外用のポケットWiFi
スカイベリーはどちらかと言うと、
「日本国内でも使える海外用のポケットWiFi」といった感じですね。
端末はレンタルではなく購入で、契約期間の縛りはありませんが、
12か月の最低利用期間が設けられています。
12か月以上継続して利用すればいつ解約しても違約金は発生しませんが、
12か月以内に解約すると9,500円の違約金が発生します。
料金プランは、
海外メインの「海外プレミアプラン」と国内メインの「国内ギガ盛りプラン」があります。
海外プレミアプランは国内と海外で通信量をシェアするプランで、国内ギガ盛りプランは
月間通信量50GBの内2GBが海外で利用できるプランとなっています。
それぞれの料金は
・海外プレミアプラン・・・7GB 3,980円
12GB 4,980円
17GB 5,980円
30GB 9,980円
・国内ギガ盛りプラン(50GB)・・・3,980円
で、海外で利用する場合は別途1日90円の追加料金が発生します。
よくばりWiFiは海外でも使える国内用のポケットWiFi
よくばりWiFiは、先のスカイベリーとは逆で、
どちらかと言うと「海外でも使える国内用のポケットWiFi」といった感じです。
端末はレンタルで、契約期間無しのプランと2年契約のプランがあり、
ともに国内で使う場合は通信量無制限、海外で使う場合は1日1GBとなります。
契約期間無しだといつ解約しても違約金は発生しませんが、
2年契約だと更新月以外の解約では
・0~12か月目・・・18,000円
・13~24か月目・・・12,000円
・26か月目以降・・・9,500円
の違約金が発生します。
(利用開始が0か月目、更新月が25か月目)
料金はそれぞれ
・契約期間無し・・・4,880円
・2年契約・・・3,450円
で、海外で利用する場合は別途1日1,250円もしくは1,850円の追加料金が必要です。
意外と知られていないワイモバイルの海外利用プラン
ワイモバイルと言えば、スマホではソフトバンクの格安SIMとして、
ポケットWiFiでは日本でのパイオニア的存在としてよく知られています。
しかしそんなワイモバイルに、
ボーダレスWiFiとしてのサービスがあることはあまり知られていないですよね。
ワイモバイルでは、ポケットWiFiの「Pocket WiFiプラン2(ベーシック)」に
「海外データ定額」というオプションを付けることで、手続き・設定変更不要で端末を
そのまま持って行くだけで海外でも通信できちゃうんです。
端末はもちろん購入で、契約期間・違約金は無し、
国内でも海外でも通信量は月間7GBずつ使えます。
料金は
・Pocket WiFiプラン2(ベーシック)・・・3,696円
・海外データ定額・・・284円
の合計3,980円、海外で通信すると1日当たり90円の追加料金となっています。
どんなときもWiFiのサービス内容は?
最後に、
先の3つと比較するどんなときもWiFiのサービス内容も簡単に紹介しておきます。
端末はレンタル、料金プランは2年契約で月額3,480円のプランのみで、
国内では通信量無制限となっています。
海外で利用する場合は通常の利用料金に加えて1日1,280円もしくは1,850円の
追加料金が発生、通信量も1日1GBに制限されます。
2年契約で契約期間の縛りがありますから、2年ごとの更新月以外に解約する場合は
・0~12か月目・・・19,000円
・13~24か月目・・・14,000円
・26か月目以降・・・9,500円
の違約金を払わないといけません。
(利用開始月が0か月目、更新月が25か月目)
海外利用の料金ではどんなときもWiFiは割高?
国内でポケットWiFiを利用する場合ももちろんですが、
海外でポケットWiFiを使うとなるとやっぱり料金が心配です。
国内で使う分の料金は安くても、海外での1~2日の利用料金が
国内の1か月分以上となるとちょっと使いにくいですよね。
まずどんなときもWiFiの料金ですが、国内で使う分は月額3,480円で、2年契約、
通信量は無制限となっています。
海外で利用する場合の料金は、利用する国や地域によって違いますが、
1日当たり1,280円もしくは1,880円です。
比較する3社の海外利用料金は
・スカイベリー・・・1日90円
・よくばりWiFi・・・1日1,250円もしくは1,850円
・ワイモバイル・・・1日90円
ですから、海外利用料金だけで比較するとどんなときもWiFiとよくばりWiFiは
かなり割高となってしまいます。
ポケットWiFiを海外で使うなら補償オプション加入は必須?
ポケットWiFiはスマホのように常に手に持って操作するものではないので、
スマホほど落下による破損や水没などの危険性は高くありません。
とは言え海外で利用するとなると、
国内で利用する場合よりも端末を盗まれる危険性がグッと高くなります。
なので万が一の紛失・盗難に備えて、
ポケットWiFiを海外で使う場合は補償オプションへの加入が必須です。
スカイベリーとワイモバイルは端末を購入するので、端末を盗まれても事業者から
弁償金を請求されることが無く、補償オプションへの加入が必須とまでは言えません。
しかし端末をレンタルするどんなときもWiFiとよくばりWiFiでは、端末の故障や水没、
紛失、盗難で高額な弁償金を請求されるので、補償オプションへの加入は必須です。
ですから、海外でポケットWiFiを使う場合には利用料金に補償オプションの料金を
加えたものを基本的な料金と考えた方が良いかもしれないですね。
2年間で2週間海外に行った場合の支払総額を比較
どんなときもWiFiを含めた4つのボーダレスWiFiを2年間継続して利用、
その間に合計2週間海外で使用した場合の支払総額を比較してみましょう。
まずどんなときもWiFiは
・契約事務手数料・・・3,000円
・端末代・・・0円
・月額料金・・・3,480円×24か月
・海外利用料金・・・1,280円×14日
・あんしん補償・・・400円×24か月
で合計114,040円です。
スカイベリーで海外プレミアプラン(7GB)を利用した場合は
・契約事務手数料・・・3,000円
・端末代・・・19,800円
・月額料金・・・3,980円×24か月
・海外利用料金・・・90円×14日
・端末補償サービス・・・480円×24か月
で合計131,100円となります。
よくばりWiFiでは、
端末補償加入で月額料金も端末補償の料金も2か月無料になるので、
・契約事務手数料・・・3,800円
・端末代・・・0円
・月額料金・・・3,450円×22か月
・海外利用料金・・・1,250円×14日
・端末補償・・・380円×22か月
の合計105,560円です。
ワイモバイルは、海外データ定額の端末は補償オプションに加入できないので
・契約事務手数料・・・3,000円
・端末代・・・10,800円
・月額料金・・・3,980円×24か月
・海外利用料金・・・90円×14日
の合計110,580円となります。
海外利用料金だけで比較するとスカイベリーとワイモバイルが安いんですが、
2年総額だと海外利用料金を追加しても2か月無料で利用できるよくばりWiFiが
一番安くなるんですね。
どんなときもWiFiは3年目以降料金が高くなるので注意が必要
4つのボーダレスWiFiの内、
・スカイベリー
・よくばりWiFi
・ワイモバイル
の3つについては、
3年4年と利用期間が長くなっても月額料金が高くなることはありません。
しかしどんなときもWiFiは、月額3,480円なのは最初の2年間だけで、
3年目以降は月額3,980円と500円高くなります。
どんなときもWiFiの元々の料金は月額4,410円で、最初の2年間は
割引額が930円の「2年割」が適用されて月額3,480円となっています。
3年目以降は2年割が無くなる代わりに「長期割」が適用されますが、長期割の
割引額が430円なので、3年目以降の料金が3,980円にアップしてしまうわけです。
2年間の支払総額ではよくばりWiFiやワイモバイルと大きな差はありませんが、
3年以上継続利用ではスカイベリーより支払総額が多くなるので注意が必要ですよ。
ボーダレスWiFiの支払方法はクレジットカードのみ?
料金の安い格安SIMやポケットWiFiの事業者では、コストを削減する意味合いも
あって、料金の支払方法をクレジットカードに限定している場合が少なくありません。
先の4つのボーダレスWiFiでも
・スカイベリー
・よくばりWiFi
では、支払方法がクレジットカードに限定されています。
しかしどんなときもWiFiとワイモバイルは、
クレジットカードだけでなく口座振替にも対応しています。
日本でもこの数年でキャッシュレス化が進んではいるものの、クレジットカードを
持っていないあるいは持っているけど使いたくないという人は少なからず居ます。
そんな人でも、どんなときもWiFiとワイモバイルに選択肢が限られてしまいますが、
ボーダレスWiFiを利用することはできますよ。
どんなときもWiFiで支払方法を口座振替にするのはお得じゃない
どんなときもWiFiは口座振替にも対応しているんですが、正直なところ、
どんなときもWiFiの支払方法を口座振替にしない方が良いです。
どんなときもWiFiでは支払方法によって適用される割引サービスが違うので、
クレジットカードと口座振替では料金が違うんですね。
支払方法をクレジットカードにした場合の料金は
・最初の2年間・・・3,480円
・3年目以降・・・3,980円
ですが、口座振替だと
・最初の2年間・・・3,980円
・3年目以降・・・4,410円
となります。
口座振替では最初から500円高い月額3,980円で、
3年目以降は割引無しの月額4,410円で利用しなければなりません。
どんなときもWiFiの支払方法を口座振替にするのはお得じゃないので、
ボーダレスWiFiを口座振替で利用するなら料金の変わらないワイモバイルの方が
良いですよ。
ワイモバイルの支払方法を口座振替にするには店舗での申し込みが必要
ワイモバイルもどんなときもWiFi同様に口座振替に対応していますが、
ワイモバイルの支払方法を口座振替にするには店舗で申し込まないといけません。
ワイモバイルのオンラインショップでポケットWiFiを申し込む場合は
クレジットカード必須で、支払方法を口座振替にすることはできません。
(利用開始後の支払方法変更は可能)
ワイモバイルショップも全国展開していますが、
ドコモなどの大手携帯キャリアのキャリアショップに比べると店舗数は多くありません。
なので、生活圏内にワイモバイルショップがあれば良いですが、そうでないと
口座振替でポケットWiFiを申し込むのにわざわざ遠出することになってしまいます。
郵送での申し込みでも支払方法を口座振替にできるんですが、
まず申込書を取り寄せて、必要事項を記入後に返送しなければならないので
手続きに時間がかかります。
スカイベリーはデビットカードにも対応
スカイベリーとよくばりWiFiの支払方法はクレジットカードのみですが、
スカイベリーではクレジットカードの代わりにデビットカードを使えるようになっています。
デビットカードは金融機関口座と直結しており、
使ったその場で口座から利用料金が引き落とされる仕組みで、
金融機関のキャッシュカードがクレジットカードのように使えるものといったところです。
ですから口座にお金が入っていなければデビットカードで支払いができないので、
クレジットカードのように使いすぎる心配が無いんですね。
金融機関によってはキャッシュカードとデビットカードが一体になったカードもありますし、
デビットカードは金融機関口座があれば作れるので、クレジットカードよりも
簡単に作れます。
デビットカードに対応したポケットWiFiはあまり多くありませんから、
デビットカードをよく使っている人にはスカイベリーは貴重な存在ですよ。
ワイモバイル以外は実質的に契約期間に縛りがある
どんなときもWiFiは2年契約プランしかありませんから、
当然2年という契約期間の縛りがあります。
よくばりWiFiには契約期間無しのプランがあるものの料金が割高なので、
契約期間に縛りのある2年契約プランを選ぶのが一般的です。
スカイベリーは基本的に契約期間無しなんですが、
12か月の最低利用期間が設けられているので、1年は縛られることになります。
ワイモバイルは元々3年契約でしたが、電気通信事業法が改正されたことに伴って、
2019年10月から契約期間の縛りを無くしています。
スマホやポケットWiFiといったモバイル通信では、
大手ほど契約期間の縛りがキツいイメージですよね。
しかしボーダレスWiFiにおいては、
最も事業規模の大きいワイモバイルが一番契約期間の縛りが緩いんですね。
どんなときもWiFiとよくばりWiFiは解約時に端末の返却が必要
先にも書きましたが、
どんなときもWiFiとよくばりWiFiでは端末をレンタルすることになります
レンタル料は無料なので、どんなときもWiFiとよくばりWiFiでは
申込時の初期費用として端末代がかからないメリットがあります。
しかし一方で、故障や紛失に備えて補償オプションへの加入が必須ですし、
解約時には端末を返却しなければいけません。
補償オプションに未加入で端末を壊したり失くしたりした場合や
解約時に端末を返却しない場合は、どんなときもWiFi・よくばりWiFiともに
18,000円の弁償金を請求されます。
スカイベリーとワイモバイルは解約時に端末返却の必要無し
スカイベリーとワイモバイルは端末を購入するので、
申込時に端末代が必要で初期費用が嵩むデメリットがあります。
しかし購入した以上端末は自分のものですから、壊したり失くしたりも自己責任で、
補償オプションへの加入が必須というわけではありません。
また解約時に返却する必要も無く、SIMフリー端末として
別のポケットWiFiサービスのSIMカードを挿して再利用することも可能なんですね。
レンタルだと中古端末を使うことになる?
端末を購入するポケットWiFiサービスでは、
100%新品の端末を手に入れることができます。
しかしポケットWiFiのレンタルサービスでは、端末は基本的に使い回しのため、
新規申込でも中古端末を使うことになる場合があります。
中古端末だと、誰が使ったか分からない端末を使いたくないということもあるでしょうし、
バッテリー劣化の恐れもあるんですね。
新品のポケットWiFiなら1回のフル充電で1~2日は軽く持ちますが、中古で
バッテリーが劣化しているとフル充電しても1日持たないなんてこともあります。
ただ、端末がレンタルのどんなときもWiFiの公式サイトと利用規約には、
「新品の端末をレンタル」と記載されているので、
新規申込時に中古端末が送られてくる心配はありません。
同じく端末をレンタルするよくばりWiFiの公式サイトと利用規約には、
端末が新品か中古かについての記載はありません。
しかしサポートセンターに確認したところ、
新規申込時は新品を送っているとのことでした。
どんなときもWiFi・よくばりWiFi・スカイベリーは同じ端末?
4つのボーダレスWiFiの端末のスペックを比較するんですが、
公式サイトの掲載されている写真では
・どんなときもWiFi
・よくばりWiFi
・スカイベリー
の3つの端末は同じものに見えます。
いずれも「GlocalMe」というブランドの端末で、
本体の右肩に角が生えたような独特のフォルムをしています。
ただ、どんなときもWiFiは「D1」、よくばりWiFiは「U2s」、
スカイベリーは「GiRa」と機種名が違います。
ネットで調べたところによると、どんなときもWiFiの「D1」とスカイベリーの「GiRa」は
全く同じ機種でした。
よくばりWiFiの「U2s」は、D1やGiRaとフォルムやスペックはほとんど同じなんですが、
別の機種となっています。
4つのボーダレスWiFiの端末のスペックを比較
まず同じ機種であるどんなときもWiFiの「D1」とスカイベリーの「GiRa」のスペックは
・外形寸法・・・ 127×65.7×14.2mm
・重量・・・151g
・最大通信速度・・・下り 150Mbps
上り 50Mbps
・連続通信時間・・・12時間
・同時接続数・・・5台
です。
よくばりWiFiの「U2s」のスペックは
・外形寸法・・・ 127×65.7×14.2mm
・重量・・・149g
・最大通信速度・・・下り 150Mbps
上り 50Mbps
・連続通信時間・・・12時間
・同時接続数・・・5台
で、重量が僅かに違うだけで先のD1やGiRaとほとんど同じです。
ワイモバイルの「701UC」は、D1・GiRa・U2sと同じメーカーの端末で、スペックは
・外形寸法・・・ 126.5×65×19mm
・重量・・・240g
・最大通信速度・・・下り 72Mbps
上り 37.5Mbps
・連続通信時間・・・18時間
・同時接続数・・・5台
となっています。
先のD1などよりもバッテリー容量が大きいので、端末の重量は少し重いですが、
連続通信時間が長いんですね。
ただ最大通信速度は、ワイモバイルの701UCが一番が遅くなっています。
ワイモバイル以外の端末にはディスプレイが無い
ワイモバイルの701UCにはタッチパネルのディスプレイが付いており、スマホと
同じように、電波強度やバッテリー残量などの情報は画面で確認することができます。
ところがどんなときもWiFi・よくばりWiFi・スカイベリーの端末には、
ディスプレイが付いていません。
端末前面に付いている3つのランプの点灯・消灯・点滅で、
電波強度やバッテリー残量などを確認するしかありません。
慣れればディスプレイ無しでも電波強度などを確認することは難しくありませんが、
慣れるまでは説明書などでランプの意味を確認しないといけないので少し面倒ですね。
スマホを使い慣れているなら、スマホと同じ感覚で操作できるワイモバイルの端末が
一番使いやすいと考えられます。
ボーダレスWiFiで通信制限が一番キツいのは?
どんなときもWiFiとよくばりWiFiは、国内では通信量無制限で、
月間はもちろん1日や3日など短期間の通信量にも上限はありません。
スカイベリーは、料金プランによって1か月間に利用できる通信量が決まっており、
国内では最大50GBまでとなっています。
ワイモバイルの料金プランでは月間7GBまでしか使えないので、
月間通信量で比較するとワイモバイルが一番通信制限がキツいということになります。
ただワイモバイルでは、月間通信量が7GBを越えても通信速度が最大128Kbpsに
制限されるだけで、通信できないわけではありません。
ところがスカイベリーでは、料金プランで決められた通信量しか使えず、
月間通信量が上限に達すると通信できなくなってしまいます。
使える通信量は多くても上限以上は通信できないので、ワイモバイルよりも
スカイベリーの方が通信制限はキツいんですね。
海外で使える通信量が多いのは?
4つのボーダレスWiFiの中で、
海外で使える通信量が一番多いのはどれなんでしょうか?
どんなときもWiFiとよくばりWiFiは、海外利用時は通信量が1日1GBに
制限されるので、1か月だと30GBまで使えることになります。
スカイベリーは料金プランによって海外で使える通信量が変わりますが、
通信量を1GB900円で追加すれば1か月で最大30GBまで使えます。
ワイモバイルでは、国内で使う通信量とは別になっているものの、海外利用時の
通信量は1か月7GBまでで、7GBを越えると通信速度が64Kbpsに制限されます。
(海外利用時は制限解除の方法が無い)
海外で使える通信量では、
どんなときもWiFi・よくばりWiFi・スカイベリーが1か月30GBで同じです。
ただスカイベリーは1か月で30GB以上使うことはできませんが、
どんなときもWiFiとよくばりWiFiでは1日1GBを越えても通信速度が
最大384Kbpsに制限されるだけで通信は可能です。
ワイモバイルは「アドバンスモード」利用で通信量が無制限になるが・・・
ワイモバイルのポケットWiFiでは、「アドバンスモード」(月額684円)というオプションを
付けることで月間通信量が無制限になります。
海外データ定額のプランで利用する701UCにもアドバンスモードを付けることは可能で、
月間通信量を無制限にできます。
ただしアドバンスモードで通信量が無制限になるのは国内での利用時のみで、
海外利用時は月間7GBのままです。
またアドバンスモードではソフトバンク回線ではなく「AXGP」という回線を使うため、
対応エリアが狭くなってしまいます。
さらに月間通信量は無制限ですが、3日間で10GBまでしか使えず、3日間の通信量が
10GBを越えるとその日の18時から翌1時まで通信速度が1Mbps程度に
制限されます。
どんなときもWiFiとよくばりWiFiも使い放題ってわけじゃない
どんなときもWiFiとよくばりWiFiは、国内での利用では通信量無制限で、
1日や3日など短期間の通信量に制限は設けられていません。
ただそれぞれの公式サイトには注意書きとして
・どんなときもWiFi・・・ネットワークを占有するレベルの大容量通信
・よくばりWiFi・・・大容量通信によるネットワークの占有
と判断した場合には通信制限を実施するといったことが書かれています。
Twitterなどでは、どんなときもWiFiやよくばりWiFiで通信制限を受けたという投稿は
見られないので、普通にインターネットを使う分には通信制限を受ける心配は
ほとんどありません。
しかし3日間10GBのように明確な基準が示されていないだけに、
どんなときもWiFiとよくばりWiFiではいつ制限を受けるか分からないと言えます。
ボーダレスWiFiの国内での対応エリアはほぼ同じ
どんなときもWiFiは、国内での通信ではドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアの
回線から最適な回線を選んで使います。
よくばりWiFi・スカイベリー・ワイモバイルの3つは、
国内で通信する場合はソフトバンク回線を使うことになっています。
1キャリアのみよりも3キャリアの回線が使える方が対応エリアが広い・・・
と言いたくなりますが、そうとも言えないんです。
一昔前ならともかく、現在ではドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアの間に
対応エリアの広さで優劣はありません。
どんなときもWiFiでは3キャリアから1つの回線を選んで使うわけですから、
対応エリアの広さはソフトバンク回線を使うよくばりWiFiやスカイベリー、
ワイモバイルと変わらないんですね。
どんなときもWiFiにはソフトバンク優先の噂も
TwitterなどでどんなときもWiFiに関する投稿を探していると、「どんなときもWiFiでは
ソフトバンク回線が優先的に使われる」といった意見が少なからず見られます。
具体的な証拠は無いものの、実際にどんなときもWiFiを使っているユーザーの
意見ですから、全く根拠の無いデマとも言い切れないんですね。
ソフトバンクはドコモやauに比べて、
ポケットWiFiサービスへの回線提供を積極的に行っています。
さらにポケットWiFiサービスに回線を提供する際の料金設定を、
ドコモやauより安く設定しているとも言われています。
ソフトバンクの関連会社であるワイモバイルはともかく、
よくばりWiFiとスカイベリーが国内通信にソフトバンク回線を使っていることからも
・ソフトバンクがポケットWiFiへの回線提供に積極的
・ソフトバンクの回線利用料金が安い
ことの信ぴょう性が高まりますよね。
もしどんなときもWiFiでソフトバンク回線が優先的に使われているとするなら、
よくばりWiFi・スカイベリー・ワイモバイルと対応エリアは全く同じことになります。
より多くの国や地域で使えるボーダレスWiFiはどれ?
どんなときもWiFiは、日本を含めて131の国や地域で利用することができます。
どんなときもWiFi以外の3つのボーダレスWiFiで
・よくばりWiFi・・・113
・スカイベリー・・・90
・ワイモバイル・・・107
の国と地域で使えます。(いずれも日本を含む)
使える国・地域の数で比較すると、どんなときもWiFiが一番多くなっています。
ただいずれも主要な国・地域は抑えているので、旅行で海外に出かけるぐらいであれば、
どのボーダレスWiFiでも問題無く使えますよ。
ビジネスで旅行ではあまり出かけることのない国や地域に行く場合は、
事前にしっかりと使える国や地域を確認しておいた方が良いですよ。
特に中東やアフリカなど政情や治安が不安定な国・地域では、
ボーダレスWiFiでも通信できない場合が多いので注意が必要です。
ボーダレスWiFiを選ぶ際には「何を優先するか」が重要
どんなときもWiFiを含む4つのボーダレスWiFiを比較しましたが、
お得さや使い勝手の良さで一番を決めるのは難しいですね。
ですからボーダレスWiFiを選ぶ際には
・料金
・支払方法
・契約期間の縛り
・端末の使いやすさ
・通信制限
・対応エリア
などの要素に優先順位を付けると良いですよ。
例えば料金の優先順位が一番高いなら、海外利用料金が安いスカイベリーか
ワイモバイル、国内料金も含めた支払総額が安いよくばりWiFiとなります。
支払方法だと口座振替に対応しているどんなときもWiFi、デビットカードが使える
スカイベリーですし、契約期間の縛りだとワイモバイルです。
端末の使いやすさでもワイモバイル、通信制限ならどんなときもWiFiかよくばりWiFi、
対応エリアなら一番多くの国・地域で使えるどんなときもWiFiですね。
このようにポケットWiFiを選ぶ要素に優先順位を付けることで、
自然と自分に合ったポケットWiFiが絞られていきます。
ボーダレスWiFiは今回紹介した4つだけじゃないので、
もっとお得で使い勝手の良いボーダレスWiFiを探すのもアリですよ。